介護予防教室でのマシン体操について

最近、当院にご来院された患者様から次のような介護予防関連のご質問をいただきましたのでお答えいたします。

Ｑ１．このあいだ、体操教室を見学してきたんだけど、うちのおばあちゃんに機械に乗った体操なんて危なくて。大丈夫かしら？

Ａ．
介護予防教室の見学に行ってきたのですね。

教室では専門の知識を身に付けたスタッフが指導しますので安全ですよ。トレーニングマシンを初めて見て、びっくりされたかと思いますが、マシンに乗ることによって体が安定するので、立って運動するよりよっぽど安全なんです。

■トレーニングマシンを使った運動 ↓ 座って行う ↓ ◎体は安定 ◎体への負荷低い ※例えば、レッグエクステンション（右図）なら、体重の1/10の負荷からトレーニングを開始します。 ■立った状態での運動 ↓ ▲立っていること自体が不安定 ▲体重の負荷がかかる

Q２．そもそも、お年寄りに運動させて筋肉は付くの？

Ａ．
はい、付きます。

アメリカの研究では「90歳を超える高齢者でもトレーニングによって筋力が倍増した」という報告があるくらいです。

以前は「高齢者に筋力アップトレーニングは危険」という風潮がありましたが、現在は「体の衰えが強ければ強いほど筋力アップトレーニングは有用である」という見解が主流となっています。

Ｑ３．「自転車こぎ」で筋力は付くの？

Ａ． 自転車エルゴメーター(右図)のことですね。筋肉が増強することはありませんが、筋肉の血流量が増加して組織の栄養状態が改善します。筋肉を増強させるトレーニングの前段階の運動と考えてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。